SUPER DARTS史上初の女性プレイヤーとして、特別枠での出場が決まった鈴木未来。国内プロツアーの女性部門であるJAPAN LADIESで2014、2016シーズンを制覇。さらに2017シーズンは、史上最多優勝記録を打ち立てて自身3度目となる年間チャンピオンに輝いた、国内最強の女性プレイヤーだ。THE WORLD 2017にも積極的に参戦。TOP LADIES賞に4度輝くなど、その活躍ぶりは世界中のダーツファンを夢中にさせた。

すべてのプレッシャーを跳ね除けての出場

「最初は嬉しさよりも、怖いと思いました。こんな格式高い大会に私が参加することを、みなさんがどう思うのかが不安で。でも、ファンの方々からあたたかい言葉をいただくうちに、気持ちが変化していきました。“観たい”と言ってくれる方たちがいる以上、できる限りやりたい。今はそう思っています」

　特別枠での出場が決まったときの想いを話す鈴木。他のSUPER DARTS出場プレイヤーにはない、初の女性プレイヤーという重圧に少し顔を強張らせる。

「もちろん、ものすごいプレッシャーを感じてはいますが、準備期間は十分にあります。試合当日までにしっかり気持ちをコントロールし、プレッシャーを跳ね除けますよ。あとは対戦相手に、私とあたってラッキーと思われないように練習するのみですね」

誰もが完璧ではないからこそ勝機がある

　THE WORLDで幾度も海外の強豪と対戦してきた鈴木は、今回どのような戦略でSUPER DARTSを攻略するのか。

「本当にすごいプレイヤーばかりが出場するので、自分の力を出し切るだけで精一杯だと思うんです。ただ、ダーツはどんなに優れたプレイヤーでも、狙ったところに100％入れ続けることはできないスポーツです。例えば、相手が90％のときに私が100％の力を出せれば勝つことができます。誰もが完璧ではないところがダーツの面白さだと思いますし、その隙を突くことが勝負のポイントになるんです」

　今大会で波乱が起こるとき。その中心には鈴木がいるのかもしれない。

「気分的には、初戦は日本のプレイヤーよりも海外プレイヤーと対戦したいです。そこで勝って次の試合に弾みをつけたいですね。自分がどれだけできるのかが未知数なので、明確な目標はありません。一戦一戦が必死だと思うので、とにかく進めるところまで進む。強いて言うならば、それが目標です。観ている人が応援したくなるような試合をしますので、楽しみにしていてください。」