【#プロのレッスン】投げてるときの違和感を無くそう -岩田夏海選手

【#プロのレッスン】投げてるときの違和感を無くそう -岩田夏海選手

プロの世界で活躍している選手たちはどのようなことを実践して上達していったのでしょうか? 今回のコラムでは、JAPAN LADIES 2019年度シーズン年間ランキング2位に輝いた岩田夏海選手に、投げるときのこだわりや気をつけているポイントを教えてもらいました。

こだわりはリズム
「私がこだわっているのは”リズム”です。グリップやフォロースルーなどの1つ1つの動作を、1ミリたりとも変えないって無理だと思うので、そこは気にせずリズムだけは一定にしようと考えています。
細かな動作を変えないように練習したりルーティーンを作る人もいると思うんですけど、体調やバレルの使い込み具合、あと筋肉の調子もあるので微妙に変化はあるはずですよね。だから同じリズムで投げてさえいれば、ある程度同じように飛ぶんじゃないかなと私は考えています。
小さい部分を考えすぎると全体を見失っちゃうこともあると思うので、気楽に考えてみるのもいいかもしれません」

緊張よりも違和感を無くす
「私ダーツを始めたときから、テイクバック無しでも投げられるタイプだったんです。でも試合に出るようになってから緊張するようになって、テイクバックが無いとダーツを離すタイミングがどこだか急に分からなくなってしまって、これはいけないと思いました。
そこでテイクバックを作るようにしたんですけど、それから初めてLADIES 8に入賞できるようになりました。極端に緊張がプレイに表れてしまうノーテイクバックより、テイクバックすることで心の余裕が生まれて、安定した投げができるようになったという実感があります。
でも元々テイクバックしてなかった人間がテイクバックするようになると、結果がいい方向にいったとしても、本人としては違和感というかなんか気持ち悪いんですよね。この気持ち悪さってそう簡単に慣れるようなことじゃないんです。でも緊張なら大会に出場したり強い選手と戦うなどの経験を積めば克服できると思いました。
だから緊張よりも違和感を無くす方を優先して、最近ではノーテイクバックに戻したんです。ありがたいことに最近はファンの方から『テイクバック無くしたんだね!』と変化に気づいてくださることもあります。
いろんな投げ方を試す人もいるかと思いますが、まずは自分が投げていて気持ちいい投げ方を意識するのがいいんじゃないかと思います」

JAPANの試合映像を確認してみると、2018年度の岩田選手はテイクバックをしているのに対して、2019年度はノーテイクバックになっていることが分かりました。比較映像を用意しましたのでご覧ください。

岩田夏海
岩田夏海選手1990年6月13日生まれ。
JAPAN 2018では年間ランキング3位、JAPAN 2019では年間ランキング2位と、実力と人気を兼ね備えた日本のダーツを牽引するトッププロ。

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